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A+オーストラリアワイン(4) 産地特性 [Wine]

サッカー、日本代表×オーストラリアの一戦、ご覧になりましたか。W杯への切符がかかって本当に盛り上がりましたね。私がオーストラリア戦で思い出すのは、2001年に日本で開催されたコンフェデ杯です。雨中の中田英寿のフリーキック、あれには本当に痺れました。時代は変わって今のヒーローは本田。彼のPKもまた鮮烈でした。

さて、オーストラリアワインの話しを再開しましょう。

オーストラリアワインというと今でも濃くて厚いワインをイメージする人は少なくありません。でもそれはひと昔前のこと・・。繊細なワインを大いに楽しむことができますよ〜。先に(http://sunday-surfs.blog.so-net.ne.jp/2013-05-01)地域特性の話しをしましたが、特定品種で産地特有のスタイルを築いているところも少なくありません。内陸部の昼夜の寒暖差が大きいところでは果実味の強いパワフルなワインができる一方、海風のあたるような冷涼な地域は凛としたワインが造られています。

例えば、最も南のタスマニアではスパークリングやピノノワールが、河川による肥沃な土壌を持つマーガレットリバー(西オーストラリア州)ではカベルネ・ソーヴィニオンが、小石や岩もあるバロッサの高地、イーデンバレー(南オーストラリア州)ではリースリングが造られ、世界的な評価を受けています。このように地域特性を最大限に活かしながら造られた国際品種のワインは、ブラインド・テイスティングであれば、フランスワインとの違いを見出すのは難しいと思います。では仮にフランスワインと同じクオリティとしたら、オーストラリアワインを選ぶメリットは何か。まずは価格。なによりリーズナブルです。ブルゴーニュの格付けワインと比べ、遜色のない味わいで、価格は2/3、あるいはそれ以下ではないでしょうか。そしてもう一つ。オーストラリアは国土が広く、人口密度が低いゆえ、人の影響の少ない大自然の中でワインが造られているという点です。家族経営のブティックワイナリーも多く、丹念に葡萄栽培が行われています。

ここらで一つご紹介します。Gatt Wines(ガット・ワインズ)のリースリング。先に触れたイーデンバレーのワイナリーです。イーデンとは、つまりエデンのこと。エデンの園のように美しい土地というのが由来のようです。このリースリング、緊張感のある大変良いワインでした。小売りで3000円台。オーストラリアワインの実力を示す1本といえそうです。Gatt Winesは2012年に日本に入ってきたばかり。そうなのです、日本に未入荷ながら優秀なワインがまだたくさんあるはず。そのようなワインを発掘し、皆さんにご紹介できたら素晴らしいと思うのです。

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一番左がGatt Winesのリースリングなり



A+オーストラリアワイン(3) 産地特性 [Wine]

産地特性をまとめました。ぜひご覧ください。

オーストラリアワインの地理的呼称は、大きく、1)ゾーン、2)リージョン、3)サブリージョンの3つに分かれます。その上で産地特性を知るには「リージョン」を覚える必要があります。それは、リージョンごとに異なる個性のワインが造られているから。例えば、オーストラリアワインの専門店で、“カベルネ・ソーヴィニオンを飲みたい”といえば、西オーストラリア州でマーガレット・リヴァーのものが勧められたりするかもしれません。これは、カベルネ・ソーヴィニオンの銘醸地が「マーガレット・リヴァー(リージョン)」ゆえで、産地×品種を知っていればこそなのです。

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↑)丸が打たれている箇所がリージョン

リージョンの数は60以上。おおむね冷涼な南の地域に集中しており、さらに東西に分かれているのが見てとれます。ワイナリーのあるエリアには、東(右)からシドニー、メルボルン、アデレード、その反対、西(左)にパースといった都市があります。さらに右下にはタスマニアが。これらの地域で産地特性に合ったワイン、つまり、その地域の気候と土壌に合った葡萄品種からなるワインが造られています。産地と品種の組み合わせを覚えると楽しみが倍増するのは間違いなし。もちろん、60全部を知る必要はありません。2、3知っておくだけで良いと思います。さらに興味が湧いたら、その数を増やしてください。オーストラリアのワインは多様性に富み、知れば知るほど興味が尽きませんよ。

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ストウブ鍋で料理(2)燻製 [Wine]

ストウブ鍋のお料理、なかなかご紹介できていませんが良いです。手軽に美味しいものができます。これまでレシピ本を参考に結構な種類を作りました。ご飯ものからお肉料理、野菜の蒸し焼きまで色々と。でも作るのに忙しくてつい写真を撮るのを忘れてしまいます。

はい、今回は気合いを入れて撮影〜

ご紹介するのは薫製料理です。薫製はストウブ鍋にぴったり。蓋に重量があるため煙が逃げることなく、また、蓋の内側にあるピコという突起により蒸気が循環し、素材に旨味が閉じ込められます。薫製であれば良い感じにいぶされますよ。

ご紹介するのは豚バラ肉を使ったソフトベーコン。

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まずは下ごしらえ。豚バラ肉に塩麹をからめて1日ほど冷蔵庫で寝かせました。粗塩に胡椒など、下味をどうするかはお好みですが、今回は塩麹をチョイス。柔らかな仕上がりに期待です。それを調理の1時間前に取り出し、常温に戻した後、水できれいに洗ってペーパータオルで拭きます。

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A+オーストラリアワイン(2) 歴史 [Wine]

A+オーストラリアワインのセミナーより。3/26のポスト http://sunday-surfs.blog.so-net.ne.jp/2013-03-26 の続きです。オーストラリアワインの歴史について、かいつまんでご紹介します。ぜひご覧ください。

オーストラリア初の商用ワイン造りは1800年代の初頭にまで遡ります。この頃、日本はまだ江戸時代。ちなみにペリーが浦賀に来航するのは1853年ですから、歴史ありといえそうです。葡萄の木はイギリスからもたらされました。きっと入植したイギリス人がワイン飲みたさに持ち込んだのでしょうね。そして1850年までには現在の生産地ほぼ全域に葡萄の木が植えられました。

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ヴィクトリア州政府の方がFOODEXの打ち上げでご馳走してくれたお料理。六本木のROTIのシェフがメルボルン出身で、現地のお料理をということで腕を振るってくれた。

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A+ オーストラリアワイン(1) [Wine]

去る3月2日、ワインオーストラリア公社がアジア地域で展開する公認カリキュラム「A+ オーストラリアワイン・スクール 初級講座」を受講しました。その内容を備忘録代わりに記します。お付き合いください。

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さて、初級ゆえ今更と思うところもありましたが、基本的なことをしっかり抑えておいた方が良いと思い受講しました。世界共通のカリキュラムだそうです。1日限りの3時間のプログラムで、うち、最後の40分は試験に割り当てられています。この試験に合格(7割以上の正答)すると修了書がもらえる、少し嬉しいプログラムです。試験への参加は任意で、受けなくても受講証がもらえます。とはいえ、ほぼ全員が試験に臨んでいた様子。筆記だけですので、講義をしっかり聞いていれば難しいものではありませんでした。

オーストラリア政府はこのような教育プログラムを展開するなど、国外におけるファンの育成と、高品質ワインとしてブランドの確立に少なからず資本を投下しています。

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