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波崎にて [Column]

父方の故郷の銚子(千葉県)を訪れた。

12の歳まで、毎年、夏のひとときを過ごした街は閑散としており、祖父がバケツを片手に鰹や鰯を買いに行っていた漁港は廃墟のごとく、ガランとして寂しげな場所に変わっていた。

聞けば、メインの漁港は祖父や父が暮らしていた市街地(利根川の河口)から、犬吠埼の方に移ってしまったそうだ。

墓参りを終え時間を持て余し、一人、銚子大橋をこえて旧波崎町の海岸を見に行った。

車を止め、高台から海を見下ろす。

すると、太平洋に面した広々とした海岸のあちらこちらで、上等な波がブレイクしている。

夏の最盛期と思えない程、人も少なく、のんびりとした空気に包まれていた。

海水浴に来た幼い頃の記憶。

背丈より高い波をはっきり憶えている。

今、その時に手を引いてくれた、父の年齢を優に超えているだろう。

一昨日、銚子のそば屋でそばをすする父の姿は、月日の流れを感じさせるには充分過ぎるほど年老いていた。

ここはゆるゆると時が流れている・・

一人高台に立ち尽くす中で、いつになく郷愁を感じたのは、涼やかな風に夏の終わりを感じたせいだろうか。

写真-3.JPG
高台から見下ろした波崎の海岸

写真.JPG
波崎漁港

写真-1.JPG
風車が数は多くないが設置されている


タグ:親子 銚子
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