イントラネット

サーフ仲間に某大手企業の商品開発部長がいる。よく誘い合わせて車一台で行くのだが、いつも車中で面白い話を聞かせてくれる。その中で興味をそそられた話があったので披露したい。

いわく「最近、オレ、会社で能天気呼ばわりされたんだよ・・・」

なんのことやら？

聞くと、

友人の会社では自社のイントラネット上に社員が匿名で発言できる場があるそうだ。そこで名指しで能天気呼ばわりされたと。もう少し説明すると、この会社の社員にはディラーの販売員が含まれる。書き込んだのはその現場のセールスの人間。そして彼が商品開発部長という責任ある立場で、赤字商品の販売停止をアナウンスしたところ（大ナタを振るっていくつもの廃止を決めたそうだ）、反応した匿名者が悪態をついて来たのだという。

つまり・・・

販売停止される商品には、書き込んだ当人にとってセールスが得意な商品が大なり小なり含まれていた。それが彼の生活の糧になっている。そして廃止を知り怒り、感情に任せて、全社で閲覧できるイントラネット上で怒りをぶちまけた。

友人は事態を事前にシミュレーションしていた。そして大ナタを振るうのに反対していた。しかし、社長の鶴の一声で従わざる得なかったのだという。予想していたとはいえ、全社員閲覧可の（社員は数千人規模）のイントラネット上で名指しで悪態をつかれれば本人もめげるだろう。書き込みに対し（公開で）返答すべきは返信したそうだが、商品開発者といういわば技術者の彼が、言葉を選び、考えに考え抜いて返信する様は気の毒である。

イントラネットのあり方を一つ考えさせられる話だった。

（ネタにさせてもらってごめん）

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